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1996.08.01

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図書紹介「現代食べ物事情」

著) 山本 博史 発行)岩波書店
 戦後50年我々日本人の暮らしは大きな変貌を遂げました。「衣・食・住」の中でも食の分野においては、最も大きな変化がもたらされたといえるでしょう。農林水産省が毎年公表している『食糧需給表』を見ても、過去30余年にわたり「食糧自給率」が低下の一途を辿っていることは間違いのない事実であり、1993年に至っては熱量換算にして、概算で37%にまで下がっています。この数字から単純に考えると、今現在何らかの影響で輸入食品がすべてストップしたとしたら、日本の総人口の約2/3が飢えるということになります。この食糧自給率という数字の低下の背景には、一体何が潜んでいるのでしょうか。
 本文の中に、ここ20年の専業主婦の1日あたりの炊事時間が20分近くも減少している事実が紹介されていますが、この一点だけを捉えても数多くの事を物語っています。主婦の就業率が上がる事により、加工食品や外食の利用頻度が増加し、この為「食」の企業化に拍車がかかります。企業サイドでは、より安い原料を求めて海外に行く、という図式です。しかし、ここで忘れてはならないのが安全性という点です。簡便で見せかけだけの食品を作るために多用されている食品添加物について、これを使用させているのは本質的には消費者自身であることを認識し、我々ももっと多くの知見を得る必要があるように思います。
 食品とは、本来その民族各々の文化に根ざしているべき物であり、その嗜好性及び安全性という局面から考えると、生産者の顔が消費者に確認できる所で作られるのが理想の姿であると思いますが、残念ながらその採算性の点から食糧自給率低下を余儀なくされているのが現状です。
飽食の時代、我々日本人の「豊かな社会」は、裏側を覗けば種々の国の様々な人々の生活や環境をも犠牲にしている事を憂い、弾けたバブルの飛沫は我々個々の生活の中で、今だうごめいている事を確信しました。作家の野坂昭如氏が何かの対談で、「農産物に生産性を求める経済原理を持込んだ時点で、日本の農業はヤワになった。」と語っていましたが、この言葉が脳裏に焼き付いて離れません。

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